日本臨床プロテオゲノミクス研究会

 

          2005年 日本臨床プロテオーム研究会 発足

                          2017年 研究会名称を 日本臨床プロテオゲノミクス研究会 と改称

 

 ゲノムからの産物であるプロテオームは、生命活動をつかさどり、機能を有する分子機械として発現された蛋白質分子の総体である。従って、生理機能のみならず疾患における病態生理の解明にもプロテオーム解析は欠くことのできない解析手段であろうとの認識は近年広く受け入れられるに至り、臨床医学各分野からも急速にプロテオミクスに対する関心が高まっている。その背景にはヒトゲノム配列の解析が終了し、ゲノム情報に基づくバイオインフォマティクスの学問としての発展と蛋白質解析技術の飛躍的進歩があることは言うまでもない。また、癌は分子遺伝学的異常の結果である。最近、癌細胞における特定の変異が、そのがん化開始および早期進行にとって不可欠と考えられるようになった。特に重要な癌遺伝子は、転写活性化因子の融合産物であり、その遺伝子産物は、新規の遺伝子活性化能力を有する発癌性キメラ蛋白質であるといわれている。癌の進化的異種性は、重要な癌遺伝子によって開始される癌細胞の新しい変異状態に起因すると考えられている。遺伝子変異、融合遺伝子の産物は、これまでのカノニカルなタンパク質発現を主な対象としていたプロテオミクスから大きく変貌を余儀なくされている。染色体レベルでの遺伝子転座を含めた遺伝子とその産物である新規機能を獲得した変異及び融合蛋白質を研究することがたいへん重要となってきており、個別化医療を実現するには不可欠である。

 ヒト疾患病態の分子レベルでの完全な理解とそれを応用した早期診断・既存に対する薬剤効果予測・副作用予測、および予後予測などをめざす疾患関連バイオマーカーの探索、さらには新しい分子標的治療の開発を目指した創薬とも関連して、個別化治療を念頭に置いたトランスレーショナルリサーチとしてプロテオーム及びゲノム解析の融合分野(臨床プロテオゲノミクス)は最も適切かつ効果的な手法であろうと期待されている。

 本研究会はプロテオーム研究が臨床応用に供される機会が頻繁になった現在、臨床家が求めているプロテオーム解析から生まれるoutputとは何かを明らかにし、それを実現させるために解析機器関連の技術者・基礎医学者・臨床家が一同に会し、議論を深めることで臨床応用への過程がより効率的・相乗的なものになることを期待し、発足が提案された。

 本研究会の最終目標はすべての領域の疾患の病態をプロテオゲノミクスの視点から分子レベルで解明し、その早期発見に代表される診断バイオマーカーの探索と分子標的治療ひいては個別化医療の実現によって国民の福祉に貢献することにあり、本研究会はその目的を達成すべく活動するものである。

 

 



<新着情報>

 

 2018.11.7     International Cancer Proteogenome Consortium(国際がんプロテオゲノムコンソーシアム)

               に国立がん研究センターが参加しております

                  詳細は International Cancer Proteogenome Consortium紹介ページ をご覧ください

                 紹介動画

             

 

 2018.10.19   第8回逆相タンパク質アレイ国際ワークショップ (当会後援)が開催されます

            第8回逆相タンパク質アレイ国際ワークショップ

              会期:  2019年 3月 24・25日

              会場:  国立がん研究センター  東京都中央区

              詳細は RPPA 2019ホームページ をご覧ください

 

 2018.10.1     ホームページを開設いたしました